バンドは有機的な存在なのだ。
メンバーが一人入れ替われば、それがそのまま音に出る。
それが唄い手であれば顔が変わり、ギタリストであれば皮膚の色が変わる。
それがベーシストであれば骨格がかわり、ドラマーであれば全体の動作と体つきが変わる。
いいプレイヤーが集まっていればいるほど、メンバーが変われば文字通り“人が変わったようになって”しまうものなのだ。
ドラマーを擁していない現在の THE VANILA。いつもは、もう半分レギュラーと(勝手に)言ってもいいくらいの tae の安部川“minzoku”右亮にドラムをお願いしていたのだが、今回、我々は BARBIE ATTACK DOLL(S) のドラマー、水尻善幸を迎えてライヴを行う。
ジョン・ボーナム的で大胆かつ繊細なプレイをする安部川“minzoku”右亮。それに対して水尻善幸はひたすらタイトなイアン・ペイス的とでも言えるようなプレイをする。重戦車みたいな安部川に比べ、リッタークラスのバイクさながらの8ビートのキレである。翼をつけたら飛んでしまいそうだ。そう、勝るとも劣らない、とはきっとこのことを言うのだろう。
今回の合い言葉は“ダウン・ピッキング”。
20071025、渋谷の坂の上で「年期の入った新人バンド」が君を待つ。