- 伊藤：
- でね、ホコテンは夕方五時とかに終わりだからさ、片付けて六時くらいから打ち上げやるじゃん？ そうすると夜の九時くらいにはもうべろんべろんになってるんだよね(笑)。で、その打ち上げの場にコイツもいてね、「いやあ、イトウくんってさあ、結構いいベース弾くよね」って言いやがった(笑)。
- 灰二：
- 俺、18だったけどね。
- 伊藤：
- 俺はハタチくらいでさ、「あ、どうも」みたいな(笑)。
- 灰二：
- 今、思うと当時の会話なんてカワイイなと思っちゃうんだけどさ。
- 伊藤：
- ていうか「誰、お前？」みたいな(笑)。いや、「誰、お前？」はなかったな。普通に話してたな。
- 灰二：
- で、結局、必ず打ち上げの最後までいるのは、伊藤くんと森くん。
- 伊藤：
- ああ(笑)。だめーなロン・ウッドとキース・リチャーズみたいな(笑)。
- 灰二：
- なんか最後はたいていそうなってた。
- 伊藤：
- 当時は毎週来てたもんね。LIVE。たまに打ち上げの店に先にいたりとか(笑)。
- 灰二：
- あと、(BAD MUSIC の)門池さんから、当時ホコテンで売ってたジュンスカのカセットのブックレットにコメント書いてくれって頼まれたりとかもしてた。あんときはうれしかったね。認められた気がして。
- 伊藤：
- 門やんも「コイツはただ LIVE を見に来てるヤツじゃないんだ」って思ってたみたいだよ。
- 灰二：
- で、当時やってた俺のバンドの LIVE のときはジュンスカや ZIGGY のメンバーみんな来てくれたからね。今思うとすごいメンツの打ち上げで写真撮ってる(笑)。
- 伊藤：
- あのころ宮田と森くんはあえて他のバンドの打ち上げに行ってたみたいよ。結構それで人脈って広がるじゃん。
- 灰二：
- 広がるよね。
- 伊藤：
- その後、俺が初期ジュンスカをクビになって(笑)、あのころって会ってたっけ？
- 灰二：
- 会ってたよ。よく呑んでたじゃん。
- 伊藤：
- ああ、そうだそうだ。俺の東北沢のアパート来てたな。おぼえてる？ 家の前の、車びゅんびゅん通ってる道に二人で座って、SION の“コンクリート・リバー”って曲みたいだ、なんつって酒呑んでたの。
- 灰二：
- ああ、おぼえてるおぼえてる。やってたねえ。
- 伊藤：
- 家の前の歩道に座って呑んでた。どうかしてる(笑)。
- 灰二：
- どうかしてるし、そうとう酔ってた。いや、酒じゃなくて、自分たちに(笑)。
- 伊藤：
- (爆笑)。
- 伊藤：
- 俺が駒場東大前の喫茶店でバイトしてたのおぼえてる？
- 灰二：
- おぼえてるし、行ったじゃん。ちょうど THE STREET BEATS のベースのオーディションがあるんだとかって言ってた。
- 伊藤：
- で、なんやかんやで俺はオーディション通って(THE STREET BEATS に)メンバーとして入って。そういやビーツのLIVEもよく来てたよね。
- 灰二：
- 行ってた。で、アルバム三枚くらい出してビーツを辞めるんだよね(苦笑)？
- 伊藤：
- ええ、そうです。つーか……出会ってから THE VANILA までの道のりがだいぶあるね(笑)。
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