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SPECIAL >> Interview: The Wells 馬越秀生さん&灰二対談(3/5)

 
灰二:
再結成までメンバーとは会ってたりしてたの?
馬越:
おにいちゃんの結婚式とか自分の結婚式とか。たぶん、俺が一番メンバーと会ってないと思うよ。ちょっと離れた感じがあると思うよ。
灰二:
再結成がきっかけで再会だ。
馬越:
そう。
インタビュアー:
当時を振り返ってどうですか?
馬越:
The Wells は誰かひとりがリーダーシップをとってっていうバンドじゃなくてみんなで頑張ってたからね。当時俺たちはちゃんとビジネスとしてバンドをやろうと思っていたけれどビジネスを全然わかってないし社会人にもなった事がない4人が人生賭けてやってたわけだからさ。それはそれで勉強にもなったし解散をむかえたのもしょうがないと言えばしょうがない。仲良くやっててみんなでヒッピーになれるんならいいけどそうわけにも行かないし。そういう意味で今思えば解散も自然だしそういう事を今は笑って話せるし。当時は大変だったけど。それで10年もたって集まればみんな冷静な目を持てるし「じゃぁやろうよ」ってクリアな気持ちで出来る。今度は野心っていうモチベーションを何処に持っていこうかっていう事が定まらないけどね。楽しいって事もいいんだけど、おやじ ROCK はどうすればいいのかって事だよね?(笑)
灰二:
うはははは……(笑)。
馬越:
面白いよね、それでも流れていくし楽しめるし音楽はそれでもいいのかなって思うし。そういう時代が来ているのかなって思うし。
インタビュアー:
「バンドが成功するのは努力と根性だ!」が通用してた最後の時代のバンド達ですよね?
馬越:
そう、そうね。ぎりぎり……。
灰二:
機材車でとにかく全国回って LIVE を見せて……。
馬越:
そうそう。携帯やポケベルなんて後から出てきたもんね(笑)。
灰二:
確かに当時の The Wells は昔ジャムスタ(新宿JAM)にチラシが貼ってあって「こいつらこんなにやるのかよ」って思ってた。すごい LIVE の本数だったからね。
馬越:
(笑)自慢げに貼ったもんね。今考えるとあれももっと効率よく回れるんだけどね。
灰二:
あの頃はライヴハウスの店長と飲んでなんぼの時代だからねぇ。
馬越:
そうそうそう、それはあったね。そんな無謀なツアーも今やろうと思えばやれる。現にロティカ(ニューロティカ)はやってるしね。携帯1本あれば出来る。携帯があるのとないのとじゃ大違いだ。
インタビュアー:
今の若いバンドを見てどう思いますか?
馬越:
今の子はテクがある。うまいよ。サッカーもそうだし。やっぱりさ、あるカルチャーがその国で100年続けばそれは成熟して……みたいな。サッカーもそうだし ROCK もそうで、やっぱお父さんに教えてもらえるみたいなのがすごいよね。俺たちは教えてもらえなかったじゃない。小さい頃に家に普通にギターがあってなんてさ。チャーの息子なんて最たるもんでさ。レベルがすごくあがっているような気がする。うまいもんねぇ……。だからあとはハートの面でどうかって事だよね。
灰二:
出番だ(笑)。
馬越:
うん。